登る
朝日を見に行くことに、はまっています。
カメラや小道具の入ったリュックや
大きなカバンを持って
近所を散歩していると、
朝日が見えるポイントを見知らぬ方に
教えてもらいました。旅行者と思われた
ようです。
朝6時前、薄暗い中、護国神社の裏山を
登り始めました。
遠く山入端は、もう朝日が出てくる場所を
教えてくれるように、赤く染まって
いますが,辺りはまだ暗く、
人気のない山?を
一人で登るのは少し勇気がいります。
足元は十分に明るく、問題なく
歩を進めることができるのですが
遠くに目をやると、暗闇が広がり、
何だか恐ろしくなり、
鳥や風の音にびくびくしてしまいます。
それでも、足元を見つめながら
登っていると、
「ああ、これが『今を生きる』
『心を今において、今を生きる』
ってことか!」と気づかされました。
足元は、充分明るく目的地まで
進むことが出来るのだから、一歩一歩
進めばいいだけ。
先に見える暗闇に不安になる
必要はないんだ、と。
またまた、10年以上前の
富士登山のことを思い出しました。
御来光を見るために、暗闇の中
登り続けた修行のように
苦しい時間でした。
「私は貴重な休日を使って、
苦行をしにきたのか」
と自分にがっかりしたり・・・。
見上げると、反り返る斜面が
どこまでも続き頂上は全く見えず、
山なのか空なのか分からない
暗闇が、自分に覆いかぶさって
きそうで、ゴールを探す度に
身も心も、押しつぶされそうな
圧迫感を感じました。
登っても登ってもひたすら
岩山が続き、ちっとも
進んでないような感覚に襲われ
体力の限界を感じ、
「頂上登頂は、無理かも」と
何度も思いました。
それでも、友達と励ましあいながら、
根気強く登り、御来光に逢えました。
今振り返ると、無駄に不安に
なったりしてたへっぽこだけど、
それでも登頂できた
自分を誇りに思えます。